「iPhone のバッテリを劣化させないために知っておくこと」
アップル製品に搭載されている充電式電池は「リチウムイオンポリマー電池」。
⇒このリチウムイオンポリマ電池には、充電できる回数に制限がある。
その回数はさまざまな要因によって減ります。
そこで今回は iPhone/iPad/iPod touch に搭載されているバッテリをなるべく劣化させないために必要なことを紹介します。
★リチウムイオンポリマー電池はメモリー効果が起こりにくい
<リチウムイオンポリマー電池の特徴>
このバッテリはニカド電池やニッケル水素電池と比べて、メモリー効果が起こりにくいという特性を持っています。
<メモリー効果とは>
簡単に言ってしまうと、100%使い切る前に充電するということを繰り返して行うと、本来の容量よりも充電可能な容量が少なくなること。充電可能な容量が減ってしまえば、バッテリによる駆動時間も短くなります。
一方でリチウムイオンポリマー電池は、ニカド電池やニッケル水素電池とは異なる物質を使った電池なので、このメモリー効果は起こりにくくなっています。
★過充電・過放電は禁物
リチウムイオンポリマー電池は充電し過ぎたり(過充電)、放電し過ぎたり(過放電)するとバッテリ内部の素材が劣化してしまい、本来の能力を発揮できなくなる。。。
ですからリチウムイオンポリマー電池搭載するiPhoneやiPadには、過充電・過放電を防ぐための制御がされています。なので、過充電と過放電にはそこまで過敏になる必要はありません。
とは言うもののNG⇒フル充電状態にも関わらず充電し続けるといったことはなるべく避けた方が良い。
★夏場の車内などの高温環境・衝撃も禁物
リチウムイオンポリマー電池に限らず、電池全般に言えることですが、温度の高い場所でバッテリを利用したり、保管したりするとバッテリの性能は劣化します。というのも、高温環境下にさらされるとバッテリ内部の素材が劣化してしまうのです。
よって夏場の
車内や直射日光の当たる場所に iPhone を放置すると、内蔵されているバッテリが劣化する可能性が高まります。アップルによれば適温は22℃前後(人肌よりかなり低温)です。
★リチウムイオンポリマー電池は制御コンピュータを搭載
リチウムイオンポリマー電池は扱い方を間違えると爆発したり、発火するバッテリでもあります。
特に怖いのが
指定された以上の電圧で充電したり、
フル充電状態にも関わらず長時間に渡って充電し続けた場合です。
★制御コンピュータの計算誤差で容量が減る場合も
この制御コンピュータの計算には誤差が生じることがあります。使い始めの時期や長期間に渡って使っている場合です。これによってバッテリの充電時間が短くなります。
つまり、1,000mAh の容量を持つバッテリでも 990mAh しかないと制御コンピュータが誤認識し、充電時間を 990mAh 分しか確保しないようになってしまうのです。
これが「リチウムイオンポリマー電池もメモリー効果がある?」と言われる原因の1つです。
★再調整で誤差を修正する
この制御コンピュータの計算の誤差を修正するためには、これに本来のバッテリ容量を覚え直させる必要があります。MacBook の場合、Apple が推奨している再調整の方法は100%まで充電してから2時間は放置。それから充電を止めてバッテリの残量不足のためにスリープするまで使い続け、スリープしたら5時間以上は放置しておくというものです。
これによって制御コンピュータはバッテリが100%充電された時の状態とほぼ0%まで使い切った状態を記憶します。したがって充電時間の制御が本来の状態に戻り、バッテリも本来の性能通りに機能するようになる可能性があるのです。また、状態によってはそうはならない場合もあります。
※ここで MacBook の例を取り上げたのは iPhone と同じリチウムイオンポリマー電池を搭載しており、再調整に関する iPhone のサポートページが見当たらなかった為。
★結論:高熱に晒さない、規定の電圧値以上での充電やフル充電放置しないを守れば、それ以上過敏になることもないということです。
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